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「オンラインギターレッスンは画面越しだから意味がない」
「YouTubeを見ながら独学するのと変わらないのでは?」
オンラインでギターを習うことに、このような疑問を持っている人もいるのではないでしょうか。
結論からいえば、オンラインギターレッスンが意味のないサービスとは限りません。
講師から自分の演奏に対する具体的な指摘を受けられるため、独学では気づきにくいフォームやリズムの癖を修正できます。教室への移動がなく、住んでいる地域に関係なく講師を探せることもメリットです。
一方、通信の遅延によって講師と同時に演奏できないことや、手の形を直接触れて直してもらえないことは、対面レッスンにはない弱点です。
筆者は長年ギターを弾いていますが、オンラインギターレッスンの受講経験はありません。本記事では、音楽教育に関する研究やオンラインギター教室の公式情報をもとに、オンライン・対面・独学の違いを整理します。
オンラインギターレッスンは意味ないのか
オンラインギターレッスンには、独学にはない「自分の演奏を講師に見てもらえる」という明確な価値があります。
動画や教則本を使えば、コードの押さえ方やスケールの形を知ることはできます。しかし、自分の演奏を客観的に判断することは簡単ではありません。
たとえば、初心者がつまずきやすい問題には次のようなものがあります。
- コードを押さえても一部の弦が鳴らない
- コードチェンジが間に合わない
- ストロークのリズムが安定しない
- ピックが弦に引っかかる
- 手首や肩に必要以上の力が入る
- 練習しているのにテンポを上げられない
- 自分に必要な練習が分からない
オンラインでも、カメラとマイクを通して講師に手元や演奏を確認してもらえます。独学では原因を特定できなかった問題も、経験のある講師なら短時間で気づく可能性があります。
そのため、オンラインレッスンは「意味がない」のではなく、できることと苦手なことが対面レッスンとは異なると考えるのが適切です。
研究から見るオンライン音楽レッスンの効果
ギターに限定した大規模な比較研究はまだ多くありませんが、オンラインによる楽器指導を検討した研究はあります。
2024年に学術誌『Musicae Scientiae』へ掲載された探索的研究では、20人の打楽器奏者を、遠隔指導と対面指導に分けて比較しました。
どちらのグループでも指導後に動作や演奏表現、演奏品質の改善が見られ、研究者は遠隔指導と対面指導が運動動作に対して同程度の変化をもたらした可能性を報告しています。
ただし、対象者が20人と少なく、楽器もギターではなく打楽器です。この研究だけで「オンラインギターレッスンは対面と同じ効果がある」とまでは断定できません。
また、オンライン音楽教育に関する研究では、次のような課題も繰り返し指摘されています。
- 通信による音の遅延
- マイクを通したときの音質低下
- 講師が細かな動きを確認しにくい
- 表情や身体全体の緊張を把握しにくい
- 合奏や同時演奏が難しい
- 通信機器を扱う知識が必要になる
研究からも、オンライン指導そのものが無意味とはいえない一方、すべての指導を対面と同じように行えるわけではないことが分かります。
オンライン・対面・独学の違い
オンラインレッスン、対面レッスン、独学には、それぞれ異なる長所があります。
| 比較項目 | オンライン | 対面 | 独学 |
|---|---|---|---|
| 講師からの個別指導 | 受けられる | 受けられる | 受けられない |
| 移動 | 不要 | 必要 | 不要 |
| 場所 | 自宅など | 教室 | 自由 |
| 講師の選択肢 | 地域に縛られにくい | 通える範囲が中心 | 選ぶ必要なし |
| フォーム確認 | カメラで確認 | 直接確認 | 自分で判断 |
| 手の位置の直接修正 | できない | できる | できない |
| 講師との同時演奏 | 通信遅延により難しい | できる | できない |
| 費用 | 月額制が中心 | 月額制が中心 | 教材費程度 |
| 練習計画 | 講師と決められる | 講師と決められる | 自分で決める |
| 続けやすさ | 移動の負担が少ない | 教室へ通う必要がある | 自己管理が必要 |
どれが最も優れているかは、受講する人の目的によって変わります。
安く自由に練習したい人には独学、細かなフォームを直接確認してほしい人には対面、移動せず個別指導を受けたい人にはオンラインが向いています。
オンラインギターレッスンのメリット
自分の演奏に対する指摘を受けられる
YouTubeや教則動画との最大の違いは、一方向の情報ではなく、自分の演奏に対するフィードバックを受けられることです。
同じコードが鳴らない場合でも、原因は人によって異なります。
- 指が隣の弦に触れている
- フレットから離れた場所を押さえている
- 親指の位置が悪い
- 指に必要以上の力を入れている
- ギターの構え方が安定していない
講師に演奏を見せれば、自分では気づかなかった原因を指摘してもらえる可能性があります。
住んでいる地域に関係なく講師を探せる
対面レッスンでは、自宅や職場から通える範囲で教室を探す必要があります。
近所にギター教室があっても、自分の弾きたいジャンルに詳しい講師がいるとは限りません。
オンラインなら地域に縛られにくく、ロック、ジャズ、弾き語り、クラシック、音楽理論など、自分の目的に合った講師を探しやすくなります。
地方に住んでいる人だけでなく、教室の選択肢が限られている人にとって大きなメリットです。
ギターを持ち運ぶ必要がない
ギターを背負って教室まで移動するのは、想像以上に負担がかかります。
雨や雪の日は楽器が濡れないように注意する必要があり、電車やバスでは周囲にも気を使います。
オンラインレッスンなら、自宅で普段使用しているギターをそのまま使えます。レッスン終了後、教わった内容をすぐに復習できることも利点です。
実際の練習環境を見てもらえる
自宅で使用しているギター、アンプ、エフェクター、椅子などを使ってレッスンを受けられます。
普段の環境を講師に見せることで、
- アンプの音作り
- エフェクターの接続
- ギターを弾く姿勢
- 練習時の音量
- 機材の基本的な設定
などを相談できる場合があります。
対面式の教室でうまく弾けても、自宅へ戻ると機材や環境が変わってしまうことがあります。普段の練習場所で指導を受けられるのは、オンラインならではの特徴です。
予定に組み込みやすい
オンラインレッスンでは教室への往復時間がないため、実際のレッスン時間だけ予定を確保すれば受講できます。
仕事や学校が忙しい人にとっては、指導内容の違い以上に、移動時間の有無が継続を左右することもあります。
優れた教室に入会しても、通うこと自体が負担になって辞めてしまえば上達にはつながりません。無理なく継続できる形式を選ぶことが大切です。
オンラインギターレッスンのデメリット
講師と同時に演奏できない
一般的なビデオ通話では、映像や音声が相手へ届くまでにわずかな遅れが発生します。
そのため、講師と受講者が同じリズムに合わせてリアルタイムで演奏するのは困難です。
講師が演奏を見せる、生徒が同じフレーズを弾く、講師が改善点を伝えるという流れなら問題ありませんが、対面のような合奏はできません。
セッション、アンサンブル、講師と一緒にリズムを合わせる練習を重視する人には、対面レッスンのほうが適しています。
細かなフォームが伝わりにくいことがある
カメラの位置によっては、指の角度や身体の使い方が講師に見えない場合があります。
特にギターでは、右手と左手を一台のカメラで同時に大きく映すのが難しいことがあります。
オンラインレッスンを受ける場合は、端末を手で持つのではなく、スタンドなどで固定しましょう。必要に応じてカメラの向きを変え、講師に見てほしい部分を映す工夫も必要です。
直接手を動かして修正してもらえない
対面レッスンでは、講師が手首の角度や指の位置を目の前で示せます。
オンラインでは、講師の説明を聞きながら自分でフォームを修正しなければなりません。
言葉による説明を理解するのが苦手な人や、身体の使い方を直接直してほしい人は、オンラインに難しさを感じる可能性があります。
音質と通信環境に左右される
ビデオ通話では、実際のギターの音が完全にそのまま伝わるわけではありません。
使用する端末やマイク、通信回線によっては、
- 音が途切れる
- 小さな音が消える
- 音量差が分かりにくい
- 映像が止まる
- 音と映像がずれる
といった問題が発生します。
コード、運指、リズムなどの指導は受けられても、繊細な音色や細かなニュアンスを重視する段階では対面のほうが確認しやすい場合があります。
対面ギターレッスンが向いている人
次のような人には、対面レッスンが向いています。
- 講師と一緒に演奏したい人
- 手や腕の使い方を目の前で確認してほしい人
- 機械やビデオ通話の操作が苦手な人
- 自宅でギターの音を出しにくい人
- 演奏中の身体全体を細かく見てもらいたい人
- グループレッスンやアンサンブルを経験したい人
- 教室へ通うことが練習の習慣になる人
特に、演奏中に身体が大きく力んでしまう人や、画面越しの説明ではフォームを理解しにくい人には、対面指導の利点があります。
独学が向いている人
次のような人は、まず独学から始めてもよいでしょう。
- できるだけ費用をかけたくない人
- 自分で練習内容を調べられる人
- 分からないことを一つずつ検証できる人
- 決まった時間にレッスンを受けにくい人
- 自分のペースで気軽に楽しみたい人
- 他人に演奏を見られると緊張する人
- 上達の速さより趣味としての自由さを重視する人
ギターは独学でも楽しめる楽器です。筆者自身も、独学を中心に長年ギターを続けてきました。
ただし、独学では間違ったフォームや癖に自分で気づけないことがあります。何週間も同じ部分で止まっている場合は、必要な期間だけレッスンを受ける方法もあります。
独学とレッスンは、どちらか一方だけを選ばなければならないものではありません。
オンラインギターレッスンが向いている人
オンラインギターレッスンは、次のような人に向いています。
- 近くにギター教室がない人
- 教室へ通う時間を確保できない人
- ギターを持ち運びたくない人
- 独学で何を練習すればよいか分からない人
- 自分の演奏に対する意見がほしい人
- 特定のジャンルに詳しい講師を探したい人
- 自宅の機材や練習環境について相談したい人
- 人前では緊張するが、自宅なら落ち着いて弾ける人
- 大人になってからギターを始めたい人
- 昔挫折したギターにもう一度挑戦したい人
オンラインの最大の価値は、対面指導を完全に再現することではありません。
移動の負担を減らしながら、独学にはない個別のフィードバックを受けられることにあります。
オンラインギターレッスンを無駄にしない方法
習いたいことを具体的に伝える
「ギターがうまくなりたい」だけでは、講師も何から教えるべきか判断しにくくなります。
体験レッスンや初回レッスンでは、次のような目標を伝えましょう。
- 好きな曲を1曲弾けるようになりたい
- Fコードを押さえられるようになりたい
- 弾き語りをしたい
- アドリブを覚えたい
- リズム感を改善したい
- 作曲に必要な音楽理論を学びたい
- 自分の演奏フォームを確認してほしい
目標が決まっていない場合は、現在困っていることをそのまま相談しても問題ありません。
レッスン以外の日にも練習する
月に数回レッスンを受けるだけで、自動的にギターが上達するわけではありません。
レッスンは問題点を見つけ、次に練習する内容を決める場所です。実際に技術を身につけるには、レッスンの間に繰り返し練習する必要があります。
一度に長時間弾くよりも、短時間でも定期的にギターへ触れるほうが続けやすいでしょう。
カメラの位置と音声を事前に確認する
レッスン時間になってからカメラの設置に手間取ると、実際に指導を受けられる時間が短くなります。
開始前に次の点を確認してください。
- 右手と左手が画面に映っているか
- ギター全体を見せられる距離があるか
- 端末を安定して固定できるか
- ギターの音がマイクに入っているか
- 通信が途切れないか
- 楽譜や教材を表示できるか
無料体験が用意されている場合は、講師との相性だけでなく、通信環境の確認にも活用しましょう。
レッスン後すぐにメモを残す
講師から指摘を受けた直後は覚えていても、数日たつと細かな内容を忘れてしまいます。
レッスン終了後に、次回まで練習する内容を簡単に残しておきましょう。
- 練習するフレーズ
- 目標テンポ
- 注意する指の位置
- リズムの取り方
- 次回質問したいこと
録画が許可されている場合は、復習に利用するのも有効です。ただし、録画の可否や取り扱いは事前に講師や運営元へ確認してください。
オンラインレッスンが合うか無料体験で判断する
オンラインギターレッスンが自分に合うかどうかは、説明を読むだけでは判断しにくい部分があります。
同じサービスでも、講師との相性、カメラの位置、通信環境によって受けやすさが変わるからです。
THE POCKETでは、25分間の無料体験レッスンが用意されています。通常レッスンは1回50分のマンツーマン形式で、入会金・教材費・管理費はかかりません。
無料体験では次の点を確認できます。
- オンラインでも説明を理解できるか
- 自分のギターの音が講師に届くか
- 手元の細かな部分を見てもらえるか
- 講師の話し方や教え方が合うか
- 自分に必要な練習を提案してもらえるか
料金や講師、利用者の評判については、「THE POCKETオンラインギターレッスンの評判は?料金・講師・無料体験を調査」で詳しくまとめています。
THE POCKETの25分無料体験レッスンを確認するオンラインギターレッスンに関するよくある質問
スマートフォンだけでも受講できますか?
カメラとマイクを利用できるスマートフォンなら受講できるサービスがあります。
ただし、画面が小さいため講師の手元や教材を確認しにくいことがあります。可能であれば、パソコンやタブレットを使用したほうが見やすいでしょう。
スマートフォンを使う場合は、演奏中に端末を固定するスタンドも必要です。
エレキギターにはアンプが必要ですか?
サービスによって異なりますが、生音でも指やピックの動きを確認するレッスンは可能です。
一方、音作り、ノイズ、ピッキングの強弱などを詳しく確認してもらう場合は、アンプやオーディオインターフェースが役立つことがあります。
最初から高価な機材を揃えるのではなく、無料体験の申し込み時に必要な環境を確認しましょう。
完全な初心者でもオンラインで習えますか?
完全な初心者でも受講できます。
ギターの構え方、チューニング、ピックの持ち方、弦の番号といった基礎から対応する教室もあります。
ただし、初心者ほど講師の説明の分かりやすさが重要です。無料体験で、専門用語をかみ砕いて説明してもらえるか確認してください。
オンラインレッスンだけでプロになれますか?
オンラインレッスンを受けるだけで、プロになれるとは限りません。
演奏技術の習得には、長期的な自主練習、録音、他者との演奏、ステージ経験なども必要です。プロを目標にする場合は、オンラインの個人指導だけでなく、対面レッスンやバンド活動も組み合わせたほうがよいでしょう。
独学で行き詰まったときだけ受講してもよいですか?
月単位や回数制で利用できる教室なら、独学の問題点を確認する目的でも利用できます。
ただし、最低契約期間、休会、退会、レッスンの繰り越し条件はサービスによって異なります。入会前に利用規約を確認してください。
まとめ:オンラインレッスンは目的が合えば意味がある
オンラインギターレッスンは、対面指導を完全に再現できるものではありません。
通信遅延によって講師と同時に演奏できず、フォームを直接触れて修正してもらうこともできません。音質や映像も、使用する端末や通信環境に左右されます。
一方で、独学にはない次のようなメリットがあります。
- 自分の演奏に対する指摘を受けられる
- 練習する内容を講師と決められる
- 教室まで移動する必要がない
- 地域に関係なく講師を探せる
- 普段使用しているギターや機材で習える
そのため、オンラインギターレッスンが意味のないものとはいえません。
「講師と一緒に演奏したいなら対面」「費用を抑えて自由に弾きたいなら独学」「自宅で個別指導を受けたいならオンライン」というように、目的に合わせて選ぶことが大切です。
実際の受けやすさは講師や通信環境によって変わります。興味がある場合は、最初から長期契約をするのではなく、無料体験で教え方や音声、映像を確認してから判断しましょう。

参考資料
- Loria T, et al. Comparing the effectiveness of remote versus in-person percussion training. Musicae Scientiae.
- Virtual Teaching in the Applied String Studio During the COVID-19 Pandemic
- Remote Learning in School Bands During the COVID-19 Shutdown
- THE POCKET公式サイト
- THE POCKET「よくある質問」
※オンラインレッスンの内容や利用条件はサービスによって異なります。申し込み前に各サービスの公式サイトで最新情報をご確認ください。
